Thursday, September 6, 2007

母の日に母への手紙。

お母さん、

ご無沙汰いたして申し訳ありません。お元気ですか。パリやイタリアはいかがだったのでしょうか?パパの病気は一層悪くなったと聞いたのですが、まだ死にはしていないのでしょう?

いよいよ学期が始まり、かなり忙しくなってきました。この学期は、ゼミが三つあり、その中で一番面白く勉強になっているのが「西洋と東洋の文学理論」。課題は少し大雑把ですが、西洋の理論、つまり古代ギリシャのプラトンからさまざまな現代理論までを読みつつ、日本や中国の大昔からの批評家や作家と比較して読んでいます。先週の本居宣長の「源氏物語の小櫛」はとくに面白かったです。やはり、先生が去年おっしゃった通り、耽読だけでは何も分らない。理論や文学史や哲学まで、さまざまな分野のテクストを読まないと文学分析ができないと改めて実感しました。

昨年、どうしても--大学に入りたくて、慌しく受験の準備をし試験に落ちた時は、とてもがっかりして落ち込んでいたのですが、今から見ると落ちてよかったなと思っています。なぜならば、今は日本近代文学のみならず、平安の絵巻・日記・物語、古代ギリシャのドラマ・理論、英米文学批評、近代南米文学のボルヘスなどなど、それら全部を同時に勉強していることがとてもいいと思うからです。「国文学」における方法は、「木を見て森を見ず」という感じでしたが、今回は「森を見て木を見ず」という恐れが少しあります。

ま、兎も角、今までの二年は本当に貴重な経験となって、いつまでも忘れらないと思っています。僕のここで勉強するという夢を実現させてくれてありがとうございました。週末、そして授業のない月・火曜日は必ずあっちの図書館に通っていますので、ばったり会うかもしれません。

ー あなたの従順な倅より

No comments: