Friday, July 24, 2015

物語・小説を読むときに留意すべき13の重要事項

モリソン
物語・小説を読むときに留意すべき13の重要事項

1.語り手は誰・何か(一人称三人称、あるいはそのどちらでもないか)。何名いる(いくつある)か。

2.語り手は「信用できる」か「信用できない」か。

3.三人称の語り手の場合、その視点は全知全能か、あるいは限定的なものか。焦点はどこにあるか。

4.語り手は主として、(模倣、対話、内面的独白等を)示しているか、あるいは述べているか(説明・叙述・地文等)。(例:「藪の中」の語りは、全て示しているのみで、地の文がない。)

5.語り手と、語り手の描写する出来事・登場人物との関係はどのようなものか。

6.作品が書かれたのはいつか。歴史的・文学的背景はどのようなものか。作品は、何か特定の出来事や風潮に反応・応答して書かれたものか。

7.作品の文体について考えること。主として、詩的・隠喩的・象徴主義的・比喩的(寓意的)、そのいずれか。あるいは、表象的・自然主義的・透過的か。

8.作中に、象徴イメージ隠喩はあるいか。それらの効果はどのようなものか。個別的なものか普遍的なものか。

9.常に、作者と語り手とは明確に区別するよう気を付けること。両者は同一ではない。

10暗黙の読者・聴き手は誰か。語り手は聴き手に向かってどのように語っているか。告白か、あるいは議論なのか。

11.作品の形式は何か。(bildungsroman, kunstlerroman, 告白、冒険(探求)物語、ピカレスク小説、夢物語、散文詩、百物語、日記、物語、歌物語、説話等)。作品の内容が形式によってどのように形成されているか、そしてその逆はどうか。

12.作品において欲望がどのように機能しているか。誰が何に対して欲望を抱いているのか。欲望と物語はどのように関係しているのか。読者の欲望はどのように取り込まれているか。


13.登場人物はある元型タイプに対応しているか。そのような登場人物像は個別的なものか、普遍的なものか、あるいはその両方と言えるか。

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